今回は、<とんぼ>の鯉口シャツについて。

こんな地味で田舎臭いのは着たくない!なんて思ってる方いませんか?
とんでもない! こんな格好いい柄ありませんよ!
その昔、「とんぼ」は「秋津(あきつ)」と呼ばれ、古くから身近な存在でした。
日本の国土は「秋津島(あきつしま)」と記載されることもあり、
「秋津」は『日本書紀』『古事記』『万葉集』にも記述があるそうです。
とんぼは弥生時代の銅鐸にも刻まれており、”五穀豊穣”の象徴でもあります。
素早く飛び回り、害虫を捕食する肉食性の益虫であり、
さらには、決して後ろへ退かず前にしか進まないことから”不退転の精神”を表すとされ、武士には縁起の良い「勝ち虫」と呼ばれ武具の装飾として喜ばれました。
西洋美術史では、「とんぼ」=「ジャポニスム」の象徴として広まり、モチーフにした美術品も多く観ることができます。
また、蜻蛉と横に生えている草の柄は、「菖蒲」のようです。
その香気の高さから”邪気を祓う”とも伝えられています。
そして、「菖蒲=勝負=尚武」とされ、武道や武勇を重んじる模様は武家社会で喜ばれました。
今でも5月5日の端午の節句には菖蒲が喜ばれ、男児の祝い事としての名残りがありますよね。
武士と菖蒲の結びつきは今なお強いんです。
古来より親しまれてきた日本の象徴「とんぼ」、武士のような方に着て欲しい鯉口シャツですね!